2021年8月2日月曜日

予想以上の想定外というフレーズをどこかで使いたい。

こちらが思ってた想定の遥か斜め上をいくことが、

次々に起きています。

弊社はこれまで、「時代」の名に恥じぬ、

常に先を読んだ作品を世に問うてきました。


2006(平成18)年に発表した『流星に今宵願いを』では、土砂災害に列車が巻き込まれて脱線し、これに乗っていた主人公の幼馴染が亡くなります。2007(平成19)年の『MELTING POINT』では、原子力発電所(舞浜原発!)が制御不能に陥ります。

2011年、未曽有の大震災が起きました。自然災害で多くの人命が失われただけでなく、その後の原発事故でこれも多くの人が犠牲をこうむっています。そして、現在、復興への前途はいまだ茫洋としています。


2008(平成20)年、『1224』は宇宙から飛来した未知のウイルスが蔓延する話です。ワクチンを開発した製薬会社が、自社の利益のために、故意に殺人ウイルスを撒き散らすのでありました。

現在、COVID19とその変異株による感染症が、まさに猛威を振るっていますね。今はまだこのウイルスだけでなく、ワクチンについても不明なことが多いですが。


2009(平成21)年初演の
『REVANCHE!!』で物語の発端となったのは、とある街なかの交差点で起きた自動車対歩行者の交通事故です。その場にたまたま居合わせた医師が、怪我を負った歩行者をろくな手当てもせず、半ば見捨てて食事会へと急ぎます。この男を糾弾し、復讐する物語でした。
その後の現実では、やはり食事会に急いでいた老人が、母と幼い子供の命を奪う事故を起こしています。

2012(平成24)年『プロジェクトかぐや』は、地球人が月に移住するようになった未来の話です。生粋の地球人と、月に移民した人たち(その2世、3世)との間に、社会的な差別が生じています。
LGBTであったり、BLMであったり、日本国内ではまだまだ意識が足りないと思いますが、貧困の問題は、現実に私たちの身近にもあります。差別の問題は今日、ますます私たちが向き合わなければならない、そして解決しなければならない課題として、大きく迫っています。


そもそも
「こんなことが現実に起こったら、シャレにならないよな~」
ってな感じで積み重ねてきた物語です。
エキセントリックな描き方をわざとしてきました。
それが次々に現実に起こっていることが不気味です。

預言者を気取るつもりはありません。
そうじゃないんですよ。
たかだか人間の考えることなんて、現実に起こりうることでしかないんです。
だから、俺の作品のアイデアを盗まれた! 
とか言って騒ぐ人がいますが、わきまえて欲しい。
アイデアが陳腐なんだよ。
ありきたりなの。
いい加減、気づけ。

決して弊社の作品群はノストラダムスの大予言なんかじゃありません。
そうでないと困ったことが起きますので。
2021年3月に上演した『でぃすたんす』では、

、、

、、、、

、、、、、、

、、、、地球が滅びます。



滅んじゃいます。
原因は、天変地異か、はたまた最終戦争か。
そこのあたりは言及してませんがね。
しかし今回のコロナ騒ぎで、
国家間のパワーバランスが崩れてますからね。
もしかしたら、って考えちゃいますよね。
いやいや考えちゃいかんのだ。
自粛自粛。

あぁ、そうだ。
ちなみにタイムマシンが開発されるみたいなので、
予算に余裕のある人はどうぞお買い求めください。
時間管理局に勘付かれる前に、
いますぐ藤井寺博士に連絡シテクダサーイ、
ドゾ、ヨロシク。


このブログを読んだ30分以内にお電話してください。
オペレーターを増員してお待ちしています。



2021年6月24日木曜日

校内公演をおすすめ

新型コロナウイルスの感染拡大に鑑み、

さまざまなイベントが規模の縮小を迫られています。

観客動員数の制限ならまだよき方で、

たとえば4地区の春大は外部からの観客を入れずに行いました。

いいえそれでもまだよき方で、

中止に追い込まれてしまったイベントも少なくありません。

さんざん準備に時間をかけたにも関わらず、

その苦労が全て水の泡になってしまう。

こんなの悔やんでも悔やみきれません。









画像はイメージです


そこで「校内公演」です。

学校全体で動く学園祭だと、どうしても動作が重くなる。

ひとたび緊急事態宣言が発令されれば、

予定通りの開催というわけにはいかなくなるでしょう。

たとえ発令されたのが蔓延防止等重点措置だとしても、

少なからずストレスがかかることは目に見えています。

演劇部が単独で動く公演なら、

はじめから感染症対策を徹底して準備することができます。

さすがに休校措置なんぞになったら公演は無理ですが、

それでも自前の稽古場でのアトリエ公演ですから、

軽く延期できる。

もちろんチケット制にして観客を絞ります。

上演中も教室の扉を解放して換気に努めます。

役者同士の身体的接触が生じる演出を避けます。

だから不安なく全力で稽古に取り組むことができる。

いまどき準備が無駄にならないのは、

小規模な「校内公演」に限ります。

2021年6月12日土曜日

夢判断

きょうの芝居

夢占いなどではなく

どなたか科学的根拠に基づいた解釈をしてみませんか

最初から「夢」を題名に冠していますので

まちがっても夢オチなどではありません

(実は夢ですらなかった、というオチでしたが)


チラシにも書きましたが、各話の関連性はなく

ただ心象スケッチが積み重なるだけ

それはまさにミルフィーユ

なんらかの共通イメージを見出してもらえたらと思っています。


今回はプロジェクターの操作でし~ぷが助っ人してくれました

昨日のリハで台本渡されて、2回通し稽古だけで

きょうの本番をやり抜いてくれました!

それだけでなく1年生への指示も臨機に出してくれて

ほんとうに大活躍でした

すごいぞし~ぷ、キミは天才だ!


さて音響のオペについてメモしときます

今回、パソコン1台ですべての音響を賄っています

不肖私、機械関係とくにデジタル機器は苦手中の苦手でして

なるべくシンプルで感覚的に扱えるモノがいいんです


使用したソフトは「サウンドエンジン」です

公式は検索してください

現在はもうなくなってしまいましたが

以前、とあるホールのスタッフさんが

「自己責任でどうぞ」と紹介してくださった

音声編集のフリーソフトです

そう、本来は音楽を編集したりするものなんです


音楽プレーヤーを使うのも結構なんですが

使いにくかったりするんですよね、機能が多すぎて

(使いこなせよってハナシですが……)

その点サウンドエンジンなら流している音が波形表示されるので

再生も停止もタイミングを測りやすいんです

録音機能があるので、今回のように役者のセリフを取り込むことができます

再生機として使うのは本来ではないと思いますが……



さて、

前出のスタッフさんがもうひとつおススメしてくださったのが

「サウンドエフェクトアタッカー」という、

いわゆるサンプラーですね

こちらも公式は検索してください

今回の芝居では使いませんでしたが、これも使える(当社比)

ウチにも某社の404があるんですが

使い勝手からこっちのソフトをもっぱら愛用してます

(だから使いこなせってばよ)

サウンドエンジンで編集・加工した音ネタを

こちらでポン出しすることが可能なんです


いまどきの普通に売ってるパソコンだったら

普通に動作環境も十分のはずですので

興味のある方は挑戦してみてください

ただし、自己責任で


開会式前の客入れに沢田研二を流してたら

世代が知れると言われました

(別に隠してるつもりはありませんが)

さすがにタイガース時代は知りませんけど

いいっすよね、ジュリー

頽廃的な雰囲気がたまらないのです



2021年6月11日金曜日

ゆめをみた リハ

以前、

「初心者歓迎・運動部出身者は優遇」と書いたのは、

仮にも運動を日常的にやってきたなら

体の軸がしっかりしているだろうという

安直な発想でして。

立ち姿をはじめ身体所作の適確さを

初期値から備えているだろうという。


まぁ甘い目論見です。


ぺっぺっ、甘い甘い!ルノアールのココアより甘いわーっ!


最低限のコミュ力とか、最低限の礼儀を、

運動部出身者に期待してるわけじゃないですよ。


さてさて、

なんやかんやできょうは春大のリハでした。

今回の芝居は ザ☆永富ワールド

『ゆめをみた』でございます







で、休憩時間に『Oisa』を流してみた

野生のオイサには認定されません

再生回数に貢献していません


じじ、実はですね

今回は、なんと劇団史上初となる

初日の1番校なんですね。

リハのあとの稽古って大事だと思っていまして、

これまで敢えて選ぶことのなかった枠ですが、

まぁクジ運ですな。


舞台装置を前日に仕込んだままにできるんだから、

せっかくだからもっと一杯に飾ればよかったよ。

まあ劇団の体力的にムリでしょーけど(遠い目)。


コホミンに限った話じゃないですが

公共ホールはどこも利用方法がなにかと煩瑣になりましたね

以前なら暗黙の了解でやってもらっていた部分が

今般のコロナ騒ぎを機に融通が効かなくなってきた

ルールが厳密に適用されるようになってきましたね

それを不便だと思っちゃいけないですね

何事もないに越したことはないんですが

なにかあったときにお互いを守ることになりますから

きっちりルールを守ることは大切ですな


2021年4月29日木曜日

遊び全部

そろそろ活動再開します。
新入生の体験入部も、連休明けからやろうかと考えてます。
※なんて言ってるうちに予断を許さない状況になりつつあります。
 状況を見つつ再開するかどうかを決断します。

注意書き、しときます。
四月二十四日のTwitterに、
「遊び半分での見学はお断り」とつぶやきました。

気取るわけじゃありませんが、こっちもそんなヒマじゃないんで。
勘違いして来られるとお互いに不幸だと思うんで、先に言っときます。

ウチの部活は遊び半分じゃねえんですよ。
半分じゃダメなんで。
遊び全部、なんで。
一番ダメなのは中途半端です。何事も。
やるからにはとことんやります。それが演劇部です。
だらけた部活を期待してる人は、ウチにはまず合わないですよ。


〈未経験者を歓迎します〉
高校演劇では、ほとんどが未経験者です。
入部してから成長が速いのは、未経験者です。
運動部出身者は優遇です。

 
〈仲間がつくれる〉
演劇はひとりではできません。
チームでひとつの舞台を作り上げる共同作業です。
しかも、演劇は総合芸術ですから、さまざまな個性が必要です。
春と秋には演劇の大会がありますので、他校生ともたくさん知り合えます。

 
〈練習室がある〉
自由に練習・発表ができる専用の教室を、学校側から年間を通じてお借りしています。
使えない曜日があったり、他の部に遠慮したりなどの心配がありません。
音響・照明の設備もひととおり常設していて、恵まれた環境で練習できます。
 

〈無料で習える〉
高校の部活動なので、もちろん無料で演劇を習うことができます。
学外で習う場合は、当然ですがレッスン料やスタジオ代などがかかります。
演劇部なら、演技だけでなく、
音響や照明の技術、大道具の製作なども学べます。

 
〈必要なもの〉
体験入部には、動きやすい服装を用意していただくことになります。
中学時のジャージ、中学時の体育館シューズでOKです。
文化部ですが、通常の活動は運動部のようにジャージで行います。
ですが、いきなりハードなトレーニングは行いませんので、
体力に不安がある人でも大丈夫。
身体の柔軟性に自信がない人でも、問題ありません。

 
〈Covid19対策〉
感染症対策として、活動中は教室のドアを開放して、常時換気を徹底します。
また、公共ホールでは、単位時間の換気量が法令で厳しく定められています。
正しい発声を身につければ、少ない呼気で話せるようになります。
つまりそれだけ飛沫感染のリスクが少なくなるってこと。

 
〈入部について〉
連休明けから仮入部を認めます。
運動部と違って選手登録があるわけではありませんので、
入部はいつでも受け付けます。
ですが、6月の春季地区発表会に向けて、そろそろ動き出す時期です。
入部の意思がある人は、なるべく早く届けを出してくれると助かります。


いきなり活動場所に現れるのはやめてください。
こちらにも練習計画がありますので、
そちらの都合に合わせてあげられないんです。
担任の先生に言えば案内してもらえると思いますから、
まずは演劇部顧問を訪ねてください。

2021年4月5日月曜日

他山の石なら砥石になるんだが

自分が見たいのはどんな芝居か、を考えることは、

同時に、どんな芝居を板にかけたいか、ということにつながります。

自分が見たいとも思わないような芝居には、

板にかけるだけの積極的な動機は、どこにも存在しません。


見ていて嫌ぁ~な気持ちにさせられるのはどんな芝居か。

まぁ、あくまで私見ですがね、ちょっと考察。


まず、自己の内面が~とか、描きたいのはわかりますが、

主人公がグジグジ悩んでる姿を「延々と」 見せられるのはどうもねぇ~。

いつまでも怒ってたり、泣いてたり、情緒がどうにかなっちゃってるんじゃないか?

そんなんが舞台に出てきて、そんな姿をず~っと見せられ続けたら、

まじめな観客ほど疲れてしまいますよ。

テーマとしてはわかるんです。

アイデンティティの危機はテーマとして大事。

問題は見せ方というか、料理の仕方というか、なんです。

「見せる」のではなく、どうしたら「伝える」ことができるか、

考えて欲しいんですよね。

あまり客席を馬鹿にして欲しくないって思うんですよ。

「俺はいま、悲壮感に苛まれているんだ」って語らせるのは、

脚本家がバカなんです。

ギャグだったとしたらアリなんですけどね。

ま、全然おもしろくないですけどね。


それと、これも私見ですが。

メタ発言も多少なら我慢しますが、あまり繰り返されると疲れますね。

楽屋オチみたいなネタは、ぶっこまれるとシラケるだけです。

観客の一部だけが盛り上がってるのって、嫌じゃありません?

作者に関する発言だったり、演じる役者さん個人についての発言だったり。

ましてそのカンパニーの先行作品のネタだったり。

おいおい、みんながみんな、あんたんとこの前作を観てるわけじゃないんだぜ。

知らねえ~っつうの。(ホントは知ってるけど)

ファンサービスのつもりでやってるとしたら、それは間違いだろと。

おいてけ掘を喰ってる人は、嫌ぁ~な気持ちになってるんですよ。

ここまで忠実に物語世界を楽しんできた観客に対する、

それは紛れもない裏切り行為なんだっていうことに、

いい加減、気づけよ。


でもまぁ、こういうトコで愚痴ってたって、界隈は変わらねえんだろうな。

以て他山の石とすべし、であるか。



2021年4月1日木曜日

脱・ドラマ演劇について

バイストン・ウェルの物語を、
覚えている者は幸せである。
心豊かであろうから。


「脱ドラマ演劇」について。
ドラマは演劇の可能性のひとつにすぎないと考えます。
可能性の選択肢でしかないにも関わらず、
私たちは「物語る」構造を盲目的に選んできました。
まだ観客であったころ、やはり舞台では「物語る」演劇が展開されてました。
見事にインプットされちゃいましたね。
演劇かくあるべしと思いこんじゃった。
最初に見たものを親だと認識しちゃった。

しかし、メディアが度外れて肥大化している現代において、
演劇とはドラマを語るものだ、と規定してしまうことは、
世界を狭くしてしまう。息苦しいものにしてしまう。
そこで「物語らない」演劇の手法を考えようと思います。

しかしそれは言葉を否定するってことじゃない。
むしろ言葉の持つパワーを今まで以上に重視します。
言葉が元来孕んでいる音楽性や身体性を信じます。


ところで、発表機会なんですが、
地区発表会というものが開催しにくくなっている状況で、
ここはやはり校内公演の充実を考えねばなりません。
しかし、窓を開放して換気しながらということだと、
暗転は演出として使えません。
それどころか、照明効果そのものがそもそも思うようには使えない。
お客さんだってこれまでのように詰め込むわけにはいきません。
場合によっては教室ではない場所での発表も視野に入れなければなりません。

そもそも教室をブラックアウトしたところで、
演劇的な意味からはそれって無ってことでして、
わざわざゼロにすることが果たして得策なのか、
よく考えなければならないと思いますね。

これも演劇には「完全なる闇」が必要だ、という思い込みなのでしょうね。
私たちはおかげさまで、
農村歌舞伎の舞台だったり、
かしわンの野外劇だったりを経験しています。







2021年3月31日水曜日

なんでもかんでも説明すりゃいいってもんじゃないよね

弊社の『でぃすたんす』は、

ぜんぜん「動く」じゃなかったっすね。

かしわンのテーマはガン無視でしたね。

平和のほうに軸足を置いちゃいましたから。

前日に開催された柏市のイベントのほうに、

まぁ寄せちゃったんですね。


いいわけしていいわけないだろーけど、

孵化する前のひよこちゃんが殻の中で蠢くみたいな。

そういう意味でなら「動く」でしたけど、

それじゃあ物語のテーマじゃないんでね。

なんだか4地区として「動く」になった感じですか?


じゃあお前らは「平和」を描ききったのか、

と、問われると雀の卵ほどの自信もないのですが。


橋田壽賀子さんのことは崇敬しておりますが、

「家事をしながらでも耳で話を追えるように」

という工夫が凝らされた長ぜリフは、弊社では禁じ手とされております。

やっぱりテレビと舞台の違いですね。

セリフでの説明に落とし込まない。

状況を表したいならキャラの行動で。


弊社の伝統というか、ヘンなこだわりなんですが、

「平和」がテーマだったら、

「平和」というワードを使いたくないんすよね。

なんでもかんでも説明することが ださい と思っていまして。

まぁ世の中的には流行ってるっていうかそうなってるっていうか、

説明過剰がデフォルトになっちゃってますよね~。

語られない部分を楽しむ人が少なくなってきてる。

それは良くないことなのではないかと。

なんか庵野さんも似たようなことを言ってましたね。


*************************

橋田壽賀子先生におかれましては、

2021年4月4日、急性リンパ腫のため静岡県熱海市のご自宅で逝去されました。

生前の功績を讃えますとともに、冥福をお祈り申し上げます。

2021年3月21日日曜日

動画撮影中







昨夏、開催が予定されていた「かしわンダーパレード2020」は、

他の多くのイベントと同じように、新型コロナの影響で中止となりました。

そのリターンマッチがついにきょう、実現されました(拍手)。

全国的に見てもこういったイベントの復活には

まだ時間がかかりそうな中での開催です。


実は、ここに至るまでの道もまた、平坦ではありませんでした。

緊急事態宣言、時短要請、新生活様式、etc……。

いろんな立場の人のいろんな言葉が飛び交い、

誰のどの言葉が信じていい情報なのかがわからない。

そして、正確な情報かどうかを見極めるための情報が、

これまた正確かどうかわからないという、

カオスな状態になっています。


それでも、かしわン実行委員は、

代替イベントの開催に向けて動き出しました。

メンバー全員が忙しい時間を割いて、

月一回のリモート会議を重ね、開催を模索してきました。

これまで五ヶ所だったステージを一ヶ所に絞り、観客を入れず、

しかも配信で披露することになったのは、ほんの数週間前のことです。

さまざまな人の力が結集して成り立ったイベントです。

感謝の気持ちを忘れてはいけませんね。



ちなみに今回の上演で、

し~ぷが三年連続かしわン出場を果たしました。

もちろんかしわン史上初ですよ。

2021年3月20日土曜日

15ヵ月ぶり舞台に還ってきました

「最後の事件」は、最後の作品じゃないんですよね。

シャーロック・ホームズのシリーズは全部で56作品あるらしいんだけど、

そのうち24作目がこの「最後の事件」なんですよ。

博士とマリエの物語はついに最終章を迎えましたが、

たぶんそのうちまた登場すると思います。


柏市平和都市宣言の35周年は、正しくは去年なんですね。

本来なら去年、このイベントをやるはずだった。

それが新型コロナウイルス感染症の拡大により中止。

だからきょうの「平和Kyo演+」は、一年越しのリベンジマッチなんです。














↑中沢ケントが応援に駆け付けたぞ!


このリベンジを果たすまでには、実にたくさんの人たちのご尽力がありました。

柏市役所協働推進課のみなさま。

柏市民文化会館のホールスタッフのみなさま。

日体大柏高校演劇部の林先生。

あ、林先生は劇団員でした、つまり身内でした。

他にもまだまだ感謝したい人がたくさんいます。

役者を務めた生徒の保護者のみなさまにも、

このコロナ禍でのイベント開催に特段のご理解をいただきました。












果たして主催者の思惑通りの作品であったかどうかが気懸りです。

スタートは”日本の若者層が抱いている一般的な平和意識”です。

街頭でのアンケート調査にもソーシャルディスタンスの力学が働いています。

両者の距離は? 4メートルぐらいでしょうか?

ここまでは割とハードな平和演劇の展開を予測させます。












しかし博士とマリエが登場すると、様子は一変します。

やはり、劇団ERAは我慢できないんだな。

大人しくいい子なんてできやしなかった。

詳しい内容は映像配信をお楽しみに。



出場させていただけただけでも有り難いことですのに、

記念品までいただいちゃいました。
















中は何かな?













ジェットストリームに「平和Kyo演」のネームが入ってる!

新年度に向けて文房具はいくつあってもいいもんですからね。


たくさんの人の思いが詰まったイベントでした。

40周年も呼んでください。



本日参戦の劇団員

し~ぷ(マリエ役)

コメット

フォント(中沢ケント役)

こまち

メルティ

ベリア(きのこ役)


2021年2月23日火曜日

博士とマリエ~最終章~

弊社に博士とマリエというキャラクターがおります。

はじめての登場は『深呼吸までの距離』(2013)。

それ以来、さまざまな作品に登場させてきました。

今回のお芝居はこの二人を堂々主役に据えてお送りいたします。

とは言え博マリが直近で登場したのは『贋作 春琴抄』ですので、

ああ、もう2017年になるんですね。

そんなになるんだ。

で、まあなぜいま博マリなのかと言いますと、

キャストを務めます1年生2人が男&女の組み合わせだから、

なのですね。

 

演劇初心者である1年生には、不幸なことに先輩がおりません。

厳密にはおりますが一緒にガッツリ稽古をしたことがありません。

 

だから手本というか見本というか、

ヒナガタというかプロトタイプというか、

「ま、だいたいこんなカンジでいいんじゃない」

というサンプルが身近にないんですね。














で、顧問二人が台本を読んでみました。

都合の良いことに顧問も男&女の組み合わせなのです。

もちろん参考程度に、って意味であって、

これが正解! だなんて露ほども思っておりませんが。

してみせて 言って聞かせて させてみる

これは上杉鷹山の名言です。

 

具体例をひとつ示したところで、

それはただ種を蒔いたにすぎません。

彼らの演技に劇的な変化は望むべくもありませんが、

こういうのは個人の中で“熟成”するんですよね。

他人の芝居を見てすぐにコピーするより、

しっかり身の内に落とし込んでから表現したほうがいい。

 

テスト期間に入っても、

頭のどこか片隅に、

芝居のことがフックしていれば大丈夫。

がんばっていきまっしょい!

 

BGM : AiNA THE END “誰誰誰”

2021年2月19日金曜日

よくやるテ


天才的な劇団員というものがおらんもんで

北島マヤみたいなのはおらんもんで

みんなで知恵を出し合って

足し算でなく、できれば掛け算で

芝居を作っていきたいのです。


さて弊社の本読みですが

キャスティングをコンバートするというテを

ずっと以前からやってまして

そうすることで自分が何を要求されていたのかがわかるし

そうすることで相手役が何をしたいのかがわかる。

自分の役に還った時に

相手の気持ちがようわかるようになる。


演出から 「動き」 を指示されるのを待つだけでは

ヒリヒリした稽古にはならんでしょうが。


でもいまはまだその時期ではないかな。


本読みしながら

「ここ、どうしても動きたい」

という衝動が自然に発動してくるようでなければ

その感覚を肌感覚として一度でも体験しなければ

コンバートしても気付きは得にくい。


「動きたい」 という境地に達するには

はじめは計算ずくでもいいかもしれないね。

そのうちに自分の中に計算式が自然に組み込まれて

任意の数値に対する最適解が自動的に得られるようになる。


解の公式を最初から持っている人は

弊社にはおらんし、いらん。

「なんでそこで動いたの」

と聞かれたら

ちゃんと説明できなければいけません。



2021年2月15日月曜日

最初にやること

きょうは台本が配られました。

〈KASHIWA GENESIS ~春風の宴~ 3.20&21 年度末決戦〉

「でぃすたんす」

ついに完成です。

約1年ぶりの新作です。

前の2作はお蔵入りしましたが、、、。


さっそくですが作業です。

宿題です。

登場人物のことを、あれこれ想像してください。


とはいえそれは根拠のある妄想でなければならない。

なんでもかんでも自由に色づけしていいってわけじゃない。

たとえば「犬を飼っている」 と想像したとして、

それが物語のどの部分につながるのか。

台本に書かれている情報を根拠にして想像を拡げなきゃいけません。

人物を膨らませるとかそういう言い方をしますがね。

まぁそんな感じです。


彼はどこで生まれ、どのように育ったのか。

誰と出会い、どんなことを学んできたのか。

描かれている時間にたどりつくまでの半生を鮮明に思い描いてください。


そして、矛盾するようですが、

用意してきたものは守るものではない。

死守するべきものではない。

稽古場で答えはどんどん変化させてよし。

というより変化させなかったら稽古の意味なし。


相手役と呼吸を合わせるように自分の役を微調整する、感じ?

そこがまたスリリングでおもしろいんですよね。


自宅でガッチリ役づくりしてくる必要はないよ。

むしろそれやったら害悪ですよ。



BGM: BattenGirls 「Swingin' Time」

2021年1月30日土曜日

曲先という方法もある

曲を聴いてイメージを膨らませ

そこからシーンを連想することもひとつの方法です 

メロディに歌詞をつけていくようなカンジ?

これまでに何度も試している方法です


弊社の芝居をご覧になった方からのアンケートに

MEの選曲を高く評価してくださるものが多いのは

そういう創作方法にも一因がありそうです


内容と無関係な画像シリーズ「筑波山」です



部室に百数十枚ある手持ちのCDを聴きまくりましょう

好みの一曲を見つけ出すまで


平和はありがたい

ありがたいは「有り難い」 だから

逆に言えば「争い」 のほうが日常なのかもしれません

平和は努力しなければ手に入れられないものなんでしょう

人類がこれから先に進むのには

どうしたらいいんでしょう


もう一年以上前の話になっちゃいましたけどね

前回公演はふざけていたので

今回は切ない物語をやりたいと思ってます

ライブ配信も視野に入れて準備をしています

とはいえ「やっぱり舞台はナマ!」 というスタンスに変わりはないですが


がんばっていきまっしょい!

2021年1月28日木曜日

Don't move!

もうひとつのイベントが要求しているテーマは「動く」です。

そこで弊社では「動かない」という選択をします。

舞台を所狭しと動き回る芝居も嫌いじゃないですけどね。

登場人物がじっと動かないでいるというのはどうだろう。

ふたりキャストがいるので、ひとりは動くがもうひとりは動かない。

そうすることで対比の妙を出すとか出さないとか。

普段、エチュードではいかに動けるかが成否の鍵だったりするのですが、

そして演出部もまた動くことを要求しがちなんですが、

とにかく動かんのよ。

物語の中でたった一度だけ動く。

大きな意味のある「動く」という行為をする。


それまで散々に耐えて堪えて我慢して、

最後の最後に立ち上がる、みたいな。

愛する者を守るため、みたいな。

オマエは旅立ち、みたいな。ある意味。

カタルシスってやつが発生すればいいな、と。


リテイク!

現役劇団員諸氏に告ぐ!

いーですか!

戦争について語ることはしません!


今回は「平和」について考える絶好の機会です。

平和について物語る芝居が求められています。

弊社の経営上、いつもと違う挑戦ができるのはありがたい。

ありがたいんですが、ね。


平和を物語ることは「戦争」を語ることと同義なんでしょうか。

確かに戦争に言及することもひとつの方法だと思う。

社員一同で柏市の戦争遺跡を巡り、

図書館で資料を集め、

戦争経験者に取材する。

そんなアプローチも可能ではありましょう。


しかしですね、

付け焼き刃は剥げ易い。

戦争について知ることと、

それに基づいたお芝居をこさえること。

両者のあいだには、

決して超えられない大きな溝があるように思います。

生半可に手を出してはいけないと思うんです。

太平洋戦争に直接触れることは避けようと思います。

いーですか、

直接は触れませんよ。


今回の芝居の枠は20分です。

短い時間を濃密に描き切らなけあいけません。

きみたちの台本は、

というよりプロットは、

とにかく書き直しだかんね。



BGM: battenn girls 『OiSa』 

2021年1月25日月曜日

続オンライン部活

まだ、新型コロナウイルスと人類との闘いは続いていた

(永井一郎氏の声で読んでください!)


本校でも部活動は全面的に禁止です

関東大会も映像審査になっちゃいましたね

もっと話題になってもいいんじゃないかと思ってますけど

競技種目によって騒がれ方が違いますよね

大きなイベントなんですがね


要するに放課後の学校に居残らなければいいんですよ

弊社ではこの場を利用して部活動していきますよ

まずは上演台本を完成させます


SF作品にすることはやぶさかではありません

ただし設定に凝った台本は勘弁して欲しい

なぜならお客さまはお芝居を観に来てくださるのであって

「設定の妙」を楽しもうとは露ほども考えていない

まして素人のこさえた世界なんて言っちゃ悪いが凡庸でしかないのよ

もちろんブーメランだってことは百も承知ですがね

だからね、せいぜいSF風味にとどめておく

アイデアはひとつかふたつに限定する

間違っても世界観を押しつけたりしないこと


大事なことなので繰り返し言います

お客さまはお芝居を観に来てくださるんです

じゃあ「お芝居」って何じゃろ?

お客さまが期待しているものを裏切ってはいけません

「お芝居」の最大公約数を考えんといけんですね

誰もが抱いている「お芝居」観を裏切ったらダメですよ

(ばってん予想は軽々と裏切ってもよかよかだんす)

制約の中でどこまで跳べるかあるいは遊べるか

そこを攻めていこうじゃないの

2021年1月22日金曜日

1年生初舞台の行方

伝え聞くところによりますと、
『平和Kyo演』の開催が危ういとの声が。
ちらほら。
協同推進課によりますと、
現在のところは予定通りに進めているそうですが、
今後の状況によっては昨年度のように中止もあり得る、とか。
物騒なことをおっしゃいますな。
はらはら。














でも前回と異なるのは、
救済措置が講じられる(かも)ということ。
公開でのイベントが中止になっても、
無観客での動画撮影&配信を検討しているそうです。
映像は市のHP等で公開することも考えているとのこと。


それはそれでありがたいことです。
でも、あくまで(かも)なんですよね。
また芝居がお蔵入りする可能性もまだあるんです。
もちろん舞台で演れるなら演ったほうがいい。
そのほうがいいことは間違いありません。

1年生初舞台の行方は誰も知らない。

2021年1月15日金曜日

オンライン部活









さて、引き続き意味なし画像です。

どこの学校にもある教室セットですね。


二人のアイデアの弱点がもうひとつ。

新型コロナ禍の中での上演を想定していますか?

両者ともに「闘う」場面がありそうじゃないですか。

それは密にはならないのか。

役者が密にならない戦闘シーンって?


キャストの人数も考慮しなくてはいけません。

男女1名ずつだということを。

二人がまぁ闘うとしてですよ、

役者二人の舞台上での距離を保つ必要があります。

離れてバトル? 目からビームでも出しますのん?

赤胴真空斬りでも出すんですかい?

稽古中も密を避けられるようにしないとね。


コロナを意識しなければならない。

とはいえ、直接的に取り扱うことは避けたい。

弊社はそういうのやらない流儀なんです。

そういうのは誰か別の方々に一任します。

みんなで力を合わせてこの局面を乗り切りましょう、みたいな。

文部科学大臣推薦、よいこのJISマーク、みたいな。


弊社の社員ならわかるよね、そういうの板に掛けたいですか?

それって楽しい?

いや、自分たちじゃなくてさ、お客様がよ。

ただでさえ現実の生活でコロナに追われてるのに、

舞台見に来てまたコロナかよ。


条件はこれ↓だけです。

1)客席と舞台のソーシャルディスタンスを保つ。

2)役者二人の間にもソーシャルディスタンスを保つ。

両者ともアイデアをより磨き上げて再提出してください。

できれば部分的にでも台本形式で拝見したいものですね。



あ、あとそうだ。

3)「平和」と「動く」をセリフで処理しないこと。

4)世界観を説明するための芝居にはしないこと。

設定に凝るのはいいんですが、説明することに躍起にならないで。

ラノベじゃないんだからね。


それからついでに、

5)「確か…」とか言いながら妙な間を空けないこと。

6)「そういえば」で安易に話題を変えないこと。

7)相手の名前を呼ぶのに必然性を持たせること。

ま~ぁこの辺の話はまた機会を改めて。

注文が多くなりました。

でも大事なことなのでここに書いときました。


2021年1月11日月曜日

まずは感想












何も載せる画像がなかったので、この寒いのに阿里山烏龍ミルクティーを。

意味なしです。


冬休みの課題として、部員の二人には新作のアイデアを考えてもらいましたよ。

以下、内容には深く突っ込まずに感想を述べてみます。

二人とも演劇のことなんてほぼ知識ゼロですから、期待大です。

変に舞台の約束事とか知っちゃう前に、自由に発想してもらおうという計画です。


まず、若者の可能性を感じましたね。

そもそも、書いてきたことに驚きです。

正直に白状しますと、書けないと思ってました。


どれどれ、拝見しましょう。


ふんふん……




なるほろ




あー、そうきましたか。

(パタン)


え~、

二人ともSFお好きなんですか?

う~ん。

しかし、残念ですが……

その設定はありがちです。

というより、

実は、そのアイデア、

劇団ERAの過去作品の中で、

すでに扱ってます。

いやむしろ、ナツカシイ!

いくつかの作品が連想されますね~。

いいえ、だから「ダメ」 っていうわけじゃぁありませんよ。

なにせ50作品超ありますから、

アイデアが被らないようにするのは難しい。


素人が斬新な設定を思いつくのって、なかなか大変ですよね。

しかもヘタに難しい設定をすると、説明にムダな時間を割かなきゃならない。

だから、設定はありがちなものの方が、むしろいいと思います。

大切なのはその設定を「どれだけ活かせるか」 という部分ですから。


あと、両者に共通して言えること。

う~ん、

そのネタは、

漫画で表現したほうがいいんじゃないですか?

あるいは小説とか。

演劇という手法を用いなければならない動機がありますか。

それが一点でもあれば、脚本にする価値はあると思います。


その場面には役者の肉体が必要ですか?

生身の役者でなければ成立しないセリフがありますか?

のっぴきならない動機ってのが、あるかないか。

とても重要だと思います。


あと最後に、

予算的なものも考えないとね。