2018年11月30日金曜日

人の演技を笑うな

緊急指令!「観客を笑わせろ」
ネタは何でもいい。「ただし、芝居で」
各自で考えて、次の稽古までに持参せよ!

ムチャな注文でしょうか?
いいえ、劇人ならばあたりまえ。

で、考えるわけだ。
いったい笑いとは何か。
人間はどんな時に笑うのか。
日本とアメリカの笑いの違い。
笑うとおなかが空くのはなぜか。
漢字の「笑」の中になぜ「竹」が入ってるのか。
茶碗蒸しに銀杏が入っている謎について。
考えてもやっぱりわからない。

芝居を観て笑うのは理屈ではない。

理屈で笑うってのはどういう了見だ。
「ここは笑うトコ」と判断してから笑うのは、
「これは笑う流れだ」と分析してから笑うのは、
ただ周りに同調しているだけ。同調圧力だよね。
客席の空気を読んでるだけ。
そんなの笑いとしては邪道だよね。

邪道の笑いといえばですね、
舞台上で役者がビックリするぐらいのヘタな芝居をしているとき、
会場から笑いが起こることがあります。
でもそれって「冷ややかな笑い=冷笑」
というヤツですよね。
優越した笑いですよ。人を見下した笑いで、失礼極まりない。
そういう笑いに対しては怒りを覚えます。
アナタは優越できるほど、お芝居が上手なんですかい?!


笑われるんじゃなくて、笑わせる芸を。


「緊張と緩和」とか「ヘンとあわせ」とか、
あるいは「シンパシーとワンダー」とか。
言い方はいろいろありますが……。
検索していろいろ調べてみましょう。ググれググれ。
科学として笑いを捉えてる人って意外と多いんですね。

それにしても世の中、腑抜けてますよね。
安心できる笑いが多い気がしますけどね。
イヤ、笑いに限ったことじゃございませんが。
予定調和っつーか、ね。
「自分がそれを最初にやる!」
っていう野心のある人が、お笑い界でも減った気がします。

誰も見たことがないものをと思えば、
どうしたって異様なものをお見せするしかない。
そうなるとグロテスクなものになりがちなわけで。
因循な頭でっかちには、この冒険は理解できないんだよ。

さて、今日で12連勤。
ちなみに修学旅行明け以来、27連勤確定っす。
ブラックと笑わば笑え!
やけのやんぱち自転車操業だす。
がんばっていきまっしょい!

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