2020年2月24日月曜日

役者殺すにゃ刃物はいらぬって知ってます?

劇団ERAは現在、活動を休止しております。

というと「何があった?」とか思われそうですが、
決して、劇団員の体調がすぐれず、とか、
劇団員の何某が生徒指導を喰らった、とか、
そういった理由ではありません。

実は、先週の金曜日から学年末考査前の学習期間に入ってます。
他のクラブが1週間前の活動停止期間に入るより、
一足はやい先駆けの考査モードです。
ウチは普段の活動に余白があまりないぶん、
考査の準備期間だけはきっちり取ります。
文武両道を目指しています。


そんななか、顧問あてに一本のメールが届きました。
「このたび開催を予定しておりました、
平和都市宣言35周年記念行事『平和kyo演』を、
新型コロナウィルスの影響により、
誠に残念ではございますが、中止することといたしました。」

!?、、、中止、だとォ?
しかもメール1本で。
柏市のHPを覗くとどうやら真実らしい。

「たいへん申し訳ございませんが、
ご理解いただきますようお願いいたします。」

頭で理解はしても感情がついてけませんて。
他にもたくさんのイベントが中止に追い込まれてますから、
わかるんです。わかるんですがね、ひとつだけ言いたい。
中止の報せを受けた時に真っ先に頭に浮かんだのは、
これまでの苦労はどうなっちゃうの、ということ。
それがメール1本でいとも簡単に吹っ飛ぶんだな。
ウチら、観客がいてナンボなんで、
こうなっちゃたら手も足も出せないんですよね。
まだろくに準備もできてないうちなら衝撃は小さかった。

今回、客層を意識して芝居を積み上げてきました。
演劇と普段は無縁の人も多いんだろうなとか、
年齢層も高いんだろうなとか、ふざけちゃいけないんだよねとか、
いろいろと想定してやってきたわけです。
でもそれは、枷になるどころか望むところなんです。
ずっとそういう機会を捜していたんです。
ウチらの芝居はバイアスのかかっていない人たちに、
純粋な反応をくれるお客さんにこそ見てもらいたいんです。
だからこのお話をいただいた時、
たしかにハードルは高いけれど、
劇団が目指す場所に近付く絶好のチャンスだと思ったんです。

ウチらが目指す場所?
「高校演劇」をやりたんじゃないんですよ。
そこじゃない。それは誰かがやってくれるし。
誰かがやったことには興味がない。だからウチは創作専門なんですよ。
たとえプロの書いたものであっても
(まして他校の顧問や生徒の脚本ならなおさら)
すでにどこかで誰かが上演しちゃってたら意味がない。
偉そうなことを言いますよ。演劇の可能性を拡張したいんです。
そのスタンスはなかなか理解されません。
現に本校の1年生にそれがわかる生徒はいませんでした。
1年生は質・量ともに不作でした。

安直なコピペ文化(それを文化と言っちゃいけないけど)で満足したくないんですよ。
そういう人もいますよ。それでいいっていう人もいますよ。
可哀想だなとは思いますが、まぁそこはそれ自由ですからね。
いや最初はコピーでもいいんですよ。すべては模倣から始まる。
でもあらかじめ他人に決められた経路をたどるだけ?
それでいいの?そこで安心しちゃってるのって勿体なくないですか。
ひどいのになると、演劇作品の映像を見て、
セリフ回しから舞台装置から衣装からすべてパクって、
(言い方悪いか?だって本当のことじゃねえか)
そんなんで賞を獲って平気で喜んじゃってる。
「役者殺すにゃ刃物はいらぬ ものの三度も褒めりゃいい」
お上手、お上手、って褒められるようになったら終わり。
そう思って演ってます。
このスタンスはなかなか理解されませんけどね。


とりあえず目の前の敵を倒せ。
学年末考査をやっつけろ!
がんばっていきまっしょい!

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