高校演劇はちょっと特殊な世界なのだそうです。冨士ヶ丘高校の高橋さおり部長が言ってますので間違いありません。全国につながる大会は1年に1回だけ。秋の地区を勝ち抜けるのはたった1校だけ。県大会が年内にあり、明けて2月の関東大会には上位2校のみ。その次に進むと全国大会ですが、新年度にまたがってしまうため、キャストを一部入れ替える必要も。キャストが変われば細かい演出も変わります。同じ作品なのにまったく違ったテイストの芝居になることもあります。
そもそも演劇部は「文化系部」ではありません。「文化部」です。「文化」という言葉は、人間の営みのすべてを包含しています。演劇とは言うまでもなく“総合芸術”ですから、「系」ではないのです。演劇とはずばり、「文化」そのもののことなのです(ちなみに運動部も文化が包含します)。
シロウトのすることとはいえ、高校演劇には一種のスタンダードというものが存在します。学校というフィールドから逃れられない以上(つまり教育という側面がどうしても付き纏うため)、上の大会に行けば行くほどいわゆる「教科書」的なものが好まれる傾向があります。
この混沌とした高校演劇の世界をよくぞ志してくだすった。これからの三年間、たとえ辛くとも苦しくとも、演劇部を辞めることなく完うしていただきたい。君たち1年生は選ぶことができたかも知れないが、こちらは君たちを選んだわけじゃない。しかし入部してくれた以上、責任をもって待遇しますからね。厳しいけれど、ちゃんと成長してください。ここから得られるものは他のどの部活動より断然大きいはずですから。
0 件のコメント:
コメントを投稿