2016年4月22日金曜日

創作の方法①

劇団ERAが脚本を創作するときに、まず確認していることがありまして、
それは、その物語を伝えるのに、『演劇』という手段が果たして最適なのかということ。

たとえば「人生、愛こそすべて」という主題をお客様に伝えるとしたら、
わざわざ何時間もの芝居をする必要はありません。
俳優が舞台に登場するやいなや、「人生、愛だぜっ、愛!」と叫んで、ハイ緞帳。
いやむしろ、わざわざ俳優が出てくる幕すらなく、
「人生は愛です」と書いたパンフをロビーで配って、それで帰ってもらう。
これでOKです。
『演劇』という、非常に制約の多いメディアを選ぶ必要はありません。

つまり、どうしても俳優が舞台に出て行かざるを得ないような、
俳優の肉体が必要とされるような脚本でなければ、
板にかけるわけにはいかない、と考えているのです。

だから、
モノローグはなるべく使いたくない。
なぜなら、
モノローグって便利だから。
キャラクターの心理なんかもセリフで簡単に説明できちゃいますからね。
(登場してくる俳優がことごとくモノローグする芝居には驚愕しました)

でもそこを芝居で説明したいのですよ、われわれとしては。
そうでなければ俳優がおのれの肉体を晒して『演劇』する意味がない。
だから、
俳優はフィジカル面も鍛えなければならないのです。
よりよく表現するために身体能力を磨かなければならないのです。
まっすぐ大地に立つことを重要視しているのは、そのためです。

2016年4月18日月曜日

もも、えび、しゃち

現在、劇団ERAでは新入団員募集中です。
今のところ、4人の勇気ある若者が入団を希望しています
入団するからには、引退まで続けて欲しいと思いますね
いやホントまじで

入団すると、これはどこの演劇部でもやってると思いますが
あだ名を先輩が考えてつけてくれます

何なんでしょうね、この風習
1年生に早く劇団ネームをつけてあげましょう
「もも」「えび」「しゃち」というのは過去に実在した団員です
ただそれだけなんですけど、ね

今日の稽古は、まず体の使い方から
キレイな立ち姿とは、どんなものなのか
理想的な吸気法とはどのようなものなのか
脱力ってそもそもなんなんだ
どうすれば無理なく声を通せるのか・・・
1年生、まだまだこれからが勝負ですよ

それではあしたも、がんばっていきまっしょい!

2016年4月17日日曜日

劇団ERAが志向する芝居論

泣いている赤ちゃんの興味を惹くために
某写真スタジオのスタッフさんはカメラの横で
手にした玩具を小刻みに動かします
音の出る玩具だとなおいいようです

人間は本能的に
動きのあるものと音の出るものに
注目してしまうのです

これってお芝居にも通じる考え方だと思います

台本に書かれたセリフがどれだけすぐれていても
そのセリフを発するのはやはり役者さんです
立ち姿や動きがきれいでなかったり
声が小さくてセリフが聞き取れなかったりすると
お客様の集中はそれだけで途切れたりする

劇団ERAの発声練習は個人でやります
全員で発声練習することによるデメリットを避けたいから
もちろんメリットも承知のうえですよ
音楽の先生がやるような発声方法も採用していません

この時期、まだまだヒヨッコの1年生です
2,3年生は1年生に芝居の「いろは」を教えていかなければなりません
もっとも、そういう先輩だって「にほへ」がようやくわかってきたトコですけどね

われわれの稽古の目的、その根本にあるもの
それはすべてのお客様にご満足いただくことです
それでは明日も、がんばっていきまっしょい!

2016年4月10日日曜日

日本刀と私

新歓公演『もしエテ』で沖田総美が使用している日本刀
できるだけ軽く 可能な限り丈夫に

金属の摸造刀を使うという手もありますが
やはり安全性を考えるとNGですね 役者やお客様に万が一があってはいけません

これまでのERAでは1×4材で刀身と柄をカンナで削り出し
台所で使うアルミテープを刃(やいば)に貼って使っていました
鞘は新聞紙を丸めて木工用ボンドでガチガチに固め
フエルトを巻いてそれっぽくしておりました

今回はこれまでの経験を活かした『改良版』です
刀身は1×4材をカンナで削り出します
木材が最もイメージ通りの形に加工しやすい気がします

刀身にはまずサフェーサーを吹いてからグレーを吹きさらにクリアーを吹いて完成
柄の表面に白のテーピングを巻き、その上から平ヒモを巻いていきます
力を籠めて引っ張りながら巻いていきます

で、鞘の部分です
当然のことながら刀身が完成してから作りはじめます
ベースは某100円ショップのウレタンボード

ちなみに100円ショップという言い方はおかしいですね
フラワーショップは花をペットショップはペットを
100円ショップは100円の商品を売ります
だから100円の商品ショップとでも呼ぶべきです

刀身の形にパーツを切り出してボンドで接着します
表面にはシボ加工風味のシールを貼りつけました


鍔も同じくボードから切り出します
黒のスプレーがあいにく切れていたので
刷毛を使って塗装です

グルーガンで接着して完成です!!

【 今後の課題 】
できるだけ鞘をスリム化する
チャンバラにも耐えうるような強度を出す
よりリアル感のあるものにする
鞘に納めたところ
鍔がまだ塗装されてません