2021年4月1日木曜日

脱・ドラマ演劇について

バイストン・ウェルの物語を、
覚えている者は幸せである。
心豊かであろうから。


「脱ドラマ演劇」について。
ドラマは演劇の可能性のひとつにすぎないと考えます。
可能性の選択肢でしかないにも関わらず、
私たちは「物語る」構造を盲目的に選んできました。
まだ観客であったころ、やはり舞台では「物語る」演劇が展開されてました。
見事にインプットされちゃいましたね。
演劇かくあるべしと思いこんじゃった。
最初に見たものを親だと認識しちゃった。

しかし、メディアが度外れて肥大化している現代において、
演劇とはドラマを語るものだ、と規定してしまうことは、
世界を狭くしてしまう。息苦しいものにしてしまう。
そこで「物語らない」演劇の手法を考えようと思います。

しかしそれは言葉を否定するってことじゃない。
むしろ言葉の持つパワーを今まで以上に重視します。
言葉が元来孕んでいる音楽性や身体性を信じます。


ところで、発表機会なんですが、
地区発表会というものが開催しにくくなっている状況で、
ここはやはり校内公演の充実を考えねばなりません。
しかし、窓を開放して換気しながらということだと、
暗転は演出として使えません。
それどころか、照明効果そのものがそもそも思うようには使えない。
お客さんだってこれまでのように詰め込むわけにはいきません。
場合によっては教室ではない場所での発表も視野に入れなければなりません。

そもそも教室をブラックアウトしたところで、
演劇的な意味からはそれって無ってことでして、
わざわざゼロにすることが果たして得策なのか、
よく考えなければならないと思いますね。

これも演劇には「完全なる闇」が必要だ、という思い込みなのでしょうね。
私たちはおかげさまで、
農村歌舞伎の舞台だったり、
かしわンの野外劇だったりを経験しています。







2021年3月31日水曜日

なんでもかんでも説明すりゃいいってもんじゃないよね

弊社の『でぃすたんす』は、

ぜんぜん「動く」じゃなかったっすね。

かしわンのテーマはガン無視でしたね。

平和のほうに軸足を置いちゃいましたから。

前日に開催された柏市のイベントのほうに、

まぁ寄せちゃったんですね。


いいわけしていいわけないだろーけど、

孵化する前のひよこちゃんが殻の中で蠢くみたいな。

そういう意味でなら「動く」でしたけど、

それじゃあ物語のテーマじゃないんでね。

なんだか4地区として「動く」になった感じですか?


じゃあお前らは「平和」を描ききったのか、

と、問われると雀の卵ほどの自信もないのですが。


橋田壽賀子さんのことは崇敬しておりますが、

「家事をしながらでも耳で話を追えるように」

という工夫が凝らされた長ぜリフは、弊社では禁じ手とされております。

やっぱりテレビと舞台の違いですね。

セリフでの説明に落とし込まない。

状況を表したいならキャラの行動で。


弊社の伝統というか、ヘンなこだわりなんですが、

「平和」がテーマだったら、

「平和」というワードを使いたくないんすよね。

なんでもかんでも説明することが ださい と思っていまして。

まぁ世の中的には流行ってるっていうかそうなってるっていうか、

説明過剰がデフォルトになっちゃってますよね~。

語られない部分を楽しむ人が少なくなってきてる。

それは良くないことなのではないかと。

なんか庵野さんも似たようなことを言ってましたね。


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橋田壽賀子先生におかれましては、

2021年4月4日、急性リンパ腫のため静岡県熱海市のご自宅で逝去されました。

生前の功績を讃えますとともに、冥福をお祈り申し上げます。

2021年3月21日日曜日

動画撮影中







昨夏、開催が予定されていた「かしわンダーパレード2020」は、

他の多くのイベントと同じように、新型コロナの影響で中止となりました。

そのリターンマッチがついにきょう、実現されました(拍手)。

全国的に見てもこういったイベントの復活には

まだ時間がかかりそうな中での開催です。


実は、ここに至るまでの道もまた、平坦ではありませんでした。

緊急事態宣言、時短要請、新生活様式、etc……。

いろんな立場の人のいろんな言葉が飛び交い、

誰のどの言葉が信じていい情報なのかがわからない。

そして、正確な情報かどうかを見極めるための情報が、

これまた正確かどうかわからないという、

カオスな状態になっています。


それでも、かしわン実行委員は、

代替イベントの開催に向けて動き出しました。

メンバー全員が忙しい時間を割いて、

月一回のリモート会議を重ね、開催を模索してきました。

これまで五ヶ所だったステージを一ヶ所に絞り、観客を入れず、

しかも配信で披露することになったのは、ほんの数週間前のことです。

さまざまな人の力が結集して成り立ったイベントです。

感謝の気持ちを忘れてはいけませんね。



ちなみに今回の上演で、

し~ぷが三年連続かしわン出場を果たしました。

もちろんかしわン史上初ですよ。

2021年3月20日土曜日

15ヵ月ぶり舞台に還ってきました

「最後の事件」は、最後の作品じゃないんですよね。

シャーロック・ホームズのシリーズは全部で56作品あるらしいんだけど、

そのうち24作目がこの「最後の事件」なんですよ。

博士とマリエの物語はついに最終章を迎えましたが、

たぶんそのうちまた登場すると思います。


柏市平和都市宣言の35周年は、正しくは去年なんですね。

本来なら去年、このイベントをやるはずだった。

それが新型コロナウイルス感染症の拡大により中止。

だからきょうの「平和Kyo演+」は、一年越しのリベンジマッチなんです。














↑中沢ケントが応援に駆け付けたぞ!


このリベンジを果たすまでには、実にたくさんの人たちのご尽力がありました。

柏市役所協働推進課のみなさま。

柏市民文化会館のホールスタッフのみなさま。

日体大柏高校演劇部の林先生。

あ、林先生は劇団員でした、つまり身内でした。

他にもまだまだ感謝したい人がたくさんいます。

役者を務めた生徒の保護者のみなさまにも、

このコロナ禍でのイベント開催に特段のご理解をいただきました。












果たして主催者の思惑通りの作品であったかどうかが気懸りです。

スタートは”日本の若者層が抱いている一般的な平和意識”です。

街頭でのアンケート調査にもソーシャルディスタンスの力学が働いています。

両者の距離は? 4メートルぐらいでしょうか?

ここまでは割とハードな平和演劇の展開を予測させます。












しかし博士とマリエが登場すると、様子は一変します。

やはり、劇団ERAは我慢できないんだな。

大人しくいい子なんてできやしなかった。

詳しい内容は映像配信をお楽しみに。



出場させていただけただけでも有り難いことですのに、

記念品までいただいちゃいました。
















中は何かな?













ジェットストリームに「平和Kyo演」のネームが入ってる!

新年度に向けて文房具はいくつあってもいいもんですからね。


たくさんの人の思いが詰まったイベントでした。

40周年も呼んでください。



本日参戦の劇団員

し~ぷ(マリエ役)

コメット

フォント(中沢ケント役)

こまち

メルティ

ベリア(きのこ役)