2018年7月11日水曜日

リアリズム≦リアリティ

大会で勝つとか、
上位大会に進むとか、
賞状をもらうとか、
そんな次元の問題ではないのです。
貴重な時間を割いてご観覧いただくお客さまのために、
「いい芝居」をお届けしたいのです。

嘘のない芝居をお届けしたい、と思っています。
登場人物は所詮、虚構の存在ですから、
できるだけ現実に近付けて描きたい。
とはいえ、リアリズムの手法は用いたくない。
僕たちが生きている現実世界の方が、
舞台なんかよりよっぽどドラマチックだったりするから。
「嘘の現実」をわざわざ舞台で再現してどうするんだよ!
と、思っちゃうんですよ。
鬼子ですから。

だからですね、
現実世界に「嘘」が堂々と入り込んでくると、
抵抗を感じます。困っちゃうんですね。
会話の中にちょいちょい自慢話を入れてくるヤツ。
さりげに自分の情報を挟み込んでくるヤツ。
現実にいるんですよ、こういう厚顔無恥な御仁が。
それ要らんなぁ~と思って笑顔で聞いてますが、
内心は穏やかじゃないですよ。
だって、劇団員の誰かがそんな登場人物を台本に描いてきたら、
「う~ん、ちょっとリアルじゃないなぁ。違うんだよね。なんつーかさぁ、こぉんなヤツ現実世界にはいないじゃん、だいたいぃ~」
と一蹴されるに決まってるからです。
しかし存在するんです。

今日の稽古で学んだこと。
即興芝居(通称:インプロ)には積極的に参加しよう。
自己の解放に挑戦しよう。
尻込みして自分の芝居を誰かに見てもらうことをしなければ、
いつまでたっても演技なんか上達しないよね。
いや正確には、「上達する」というより、
「やり方のコツをつかむ」ってことなんだけど。
インプロって「舞台上に存在が許される存在になる練習」なんです。
今日は大人たちがかしわンの会議だということで、17:30に終了!
あしたもがんばっていきまっしょい!

2018年7月6日金曜日

宣材写真

‟劇団ERAを紹介する”というテーマで写真撮影しました。
夏休みの終わり、8月末に開催されます
「かしわンダーパレード2018」の宣材写真です。
ウチらしく仕上がってますか?
ってか、伝わってますか、、、、?


こちらはワークショップなんかでよくやるアレですね。
かしわンの今回のテーマ『ツナグ』にちなんで。
みんなでつながってみた、という。
使ってますのは、塩ビ管と小割です。

塩ビ管は笛を大量に作るため購入。
、、、製作は頓挫しております。

ホントは篠笛と締太鼓でお囃子をやりたいんですが、
どなたか教えてくださる方はいらっしゃいませんか?


で、『ツナグ』にちなんで、人文字で『つなぐ』です。
わかりにくいですが、目を凝らして見て下さい。
ホラ、だんだん見えてきたでしょう?


おまけです。
ベリア、なにやら厨2な武器です。

今日のお稽古で学んだこと。
体重をどちらの足に置くかで、
その人物が相手にどんな感情を抱いているかを表現できます。
ヒザはしっかり意識して曲げなきゃいけないということ。
相手に対して前のめりになれば、積極的に働きかける感情。
それは怒りでも、好意でも。
後ろ体重にすれば、興味がなかったりドン引きしてたりする感じ。
突っぱらかってちゃダメなんです。
重心を臍下丹田に置いてヒザを緩めるんです。

動きのぬるさ。同じ動きを同じペースでしてたら動いてないのと同じ。
緩急つけた動き。速さ・強さ・大きさ。
単に動くのではなく、計算して動く。

なるほど。
体力のないヤツに芝居なんてできない。
体力しかないヤツにも芝居はできない。

さてさて、あしたは一日稽古です。
しっかり睡眠を取って備えましょう。

2018年7月3日火曜日

客席が熱い!

今年のげきサマ日程が決定しました!

げきサマ2018①
受験生対象の授業体験会です。
7/31(火)
『国語表現』の授業をお手伝いします。
もしかしたら受け付けに出没するかも知れません。
先生方から指令が出たら臨機応変に動きます。
黒Tシャツの集団がいたらそれが劇団ERAです。

げきサマ2018②
平成30年度 高校生の歌舞伎舞台プロェクト in 長野県東御市
今年も参加させていただくことになりました。
8/5(日)が本番です。
詳しい住所は、長野県東御市祢津1348番地19です。
入場無料・全席自由ですので、どなたもお気軽にお越しください。
現存最古の現役で盆が回る歌舞伎舞台なんですって。
そんな舞台で演じるなんて畏れ多いですが、
とってもすてき。

去年の様子です↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

舞台はちゃんと屋根の下です。
明るい場所からだと逆に暗く見えますね。
それにしても、、、、



客席が熱い!
いや客席の熱気が凄いとか、そういうんじゃなく、
直射日光が当たるんです、客席に。
ブルーシート敷いて座布団が置いてあるんですが、
熱いので誰も座ってくれません。
ええ、暑いんじゃなく。
この写真が撮影されましたのは客席後方の小高くなっている場所。
ここは木陰になっていて涼しいんですね。

今年も天気は上々であってほしい。
がんばっていきまっしょい!

2018年7月1日日曜日

課題だなぁ

「型」を否定する人って多いような気がします。
そういう人って、演技を二つのタイプに分けてるんですね。

曰く、「描写の演技」と「役を生きる演技」。
「描写の演技」とは、人物の動きを真似たり、描いてみせたりする演技。その演技には拍手が沸くかも知れません。でもそれは、見た目の技術に対してのものであって、演技の中に観客が真実の人間の姿を見出し、共感や感動を覚えているのではないのです。
「役を生きる演技」とは、自分自身と向き合い、自分を知ることで役を知ろうとする演技。自分の役づくりを信じて、今という瞬間を生き、行動する演技です。
あなたは、どちらの演技を目指しますか?と。

わかるんですが、ね。
「型」を全否定するような論調はどうかとおもいます。
だいたい、「役を生きる」って簡単に言いますけど、高校生はたかだか16年しか人間やってないんだから、経験のストックにも限界がありますよ。
その中からどうやって役づくりしろっていうんでしょう。

故・中村勘三郎さんがおっしゃってました。
歌舞伎には「型」というものが存在します。
この「型」というやつは便利なんです。
たとえ役者が頭の中では別のことを考えてても、「型」さえちゃんとできてれば、その人物の「感情」は、お客さまに伝わるんだと言うんですね。

私たちの劇団では、役者が自分の感情に頼るのは危険だと考えます。
「役が降りてくる」という現象を基本的には信じません。
青春の時期にある高校生役者のメンタルを、いったい誰が保証できましょうか。
本番で気乗りがしない場合はどうしたらいいんでしょう。
お集まりいただいたお客さまが、私たちには第一なんです。
どんなコンディションであっても、一定レベルの芝居はご提供できる。
こうでなきゃいけません。
そのための準備をしなきゃいけません。

続けて勘三郎さんは言います。
「型」を習得してからが、役者の工夫である、と。
このコトバに激しく同意です!!