2018年2月12日月曜日

チラシより

平成29年度バレンタイン公演 かしわンダーランド2017
贋作 春 琴 抄(谷崎潤一郎『春琴抄』より)
2018/2/17(Sat)14:30
二松學舍大学附属柏高等学校 南校舎2F 演習室③
(二松學舍大学柏キャンパス内 千葉県柏市大井2,590)
※開場は開演の15分前です。お席に限りがございますので余裕を持ってご来場下さい。
※駐車場は手狭です。ご来校の際には無料スクールバスをご利用下さい。
※今後の公演に活かしますのでアンケートへのご協力をなにとぞお願いいたします。
※学外から観覧を希望される場合は事前に顧問までご一報下さい。

かしわンダーランド2017もいよいよ最終公演です。思い返せば今年度も数々の芝居を打ってきました。まず4月、新歓公演『蝸牛ナイとメア』の再演でスタート。3年生3人の息の合った芝居で会場を沸かせました。春季地区発表会では『次の電車が来るまでに』を上演。最優秀賞には届かなかったものの、賞状3枚(新人賞、創作脚本賞、審査員特別賞)を獲得しました。夏休みには、4年ぶりに東金青年の家に赴き、県の研修会に参加。さらに劇団初となる夏合宿を敢行。長野県東御市の“世界最古級の歌舞伎舞台”で劇団の得意ネタ『もしエテ』を上演して参りました。かしわン秋の陣である松陵祭と秋季発表会では『鬼斬丸』を上演。またまた賞状3枚(音響効果賞、創作脚本賞、審査員特別賞)を獲得しました。年末の4地区合同公演HalfTimeFestivalでは『Live,Time,Dive!』。劇団OGを4人もキャストに迎えて上演しました。そして本日迎えますバレンタイン公演が、かしわン2017ファイナル、『贋作春琴抄』と題しました。谷崎潤一郎の『春琴抄』を勝手に解釈して創作してあります。文学の薫りなど皆無。ただしバレンタイン公演らしく、恋愛モノ(?)ですのでご了承ください。それではそろそろ開演です。どちらさまも、ごゆるりと……。

■部長あいさつ
こんにちは!部長のモカです。突然ですが、みなさんは恋をしていますか?そしてその相手は人間ですか?最近はロボットだけで運営されるホテルがあるぐらいにその方面の技術が向上しています。近い将来、アンドロイドと恋に落ちる日が来るかもしれないですね。今回は盲目の少女とアンドロイドの恋のお話です!舞台のレイアウトにも工夫をしてみました。いろんな意味でいつもとは違った角度からお楽しみ下さい!!

■上演中の注意事項
・ 音の出る電子機器類はかならず電源からお切り下さい。
・ 撮影をご希望の方はあらかじめ劇団員に声を掛けて下さい。
・ 他のお客様にご迷惑となりますので私語はご遠慮下さい。
・ 演出上、客席に役者がお邪魔しますのでご了承下さい。
・ 緊急の場合は係員の誘導にしたがって避難いただきます。


ウチの芝居には一貫してある設定がございまして、
それは「漫画が原作である」ということ。
強い春琴のイメージでチラシを作りました。

この芝居の上演時間は45分です。
あしたもがんばっていきまっしょい!

2018年2月11日日曜日

人工と生身の狭間

今回の『贋作春琴抄』には、
これといった舞台装置は置かれません。
その代わり、ひとつの試みとして「映像」を使うことにしました。

舞台裏で開梱前のダンボール箱。
EPSONのプロジェクターです。

「安物だと思ったような仕事をしてくれない」
と情報の先生からアドバイスがありまして、
奮発して購入に踏み切りました。
この子がどう活躍するか、乞うご期待。
なんつって、、、実際はまだ使いこなせてません!

劇中で主人公の春琴がお茶を飲みます。
扇子は使用人の佐助が春琴を煽ぐために使います。

本番を間近に控えてこの連休は有り難いですよ。
あしたは午後からリハの予定です。
がんばっていきまっしょい!

2018年2月5日月曜日

身体感覚

大型重機のオペレーターさんってスゴイです。
巨大な鋼鉄の塊を、まるで自分の「手足」のように操る。
その感覚たるや素人からすると神のごとし。
何をするにしても「身体感覚」って大事です。
まして自分の「手足」ならなおさら。

身体で感じるってだけなら、それは演劇に特有のものではありません。
寿司職人は手の平や指先の感覚を鋭敏にするでしょうし、音楽家であれば耳をしんと研ぎ澄まそうとするし、料理人は舌の感度を極限まで上げようと努力します。
では役者に必要とされている感覚とは?
それは、自分を取り巻く世界を全身でキャッチすること。
そのうえで自分の状態を変化させていくことなんです。

だから「身体感覚」を磨くトレーニングが必要になります。
自分の全身至る所にセンサーを張り巡らせている感じ。
そのために走ったり、柔軟したり、筋トレしたりします。
運動嫌いな人は、ぎゃぁって思うかも知れませんね。
しかし安心してください。目的はあくまで「身体感覚」です。
いわゆる「運動能力」をアップするのとはちょっと違います。
私たちが目指しているものは、ただの肉体訓練ではありません。
もちろん運動能力も、ないよりあった方がいいんですが。
「身体感覚」を身に着けていない人の芝居は、テキトーになるんです。
運動ができるからって、芝居がうまいとは限らないのですよ。

だからストレッチや筋トレをしながら、私たちは自分の身体と対話します。
頭のてっぺんから足のつま先まで、あたたかい血液が循環していくのを感じます。
どの部位に効いているかを意識しながら、負荷をかけていきます。
自分の身体として使いこなせるように、脳からの指令が全身に行き届くようにするのです。
舞台上で無意識のうちに身体のクセが出てしまう人は、
自分の身体が使えてないんです。

2018年2月4日日曜日

集中!

エチュードなどの開始時に、手を「パン」と叩きます。
これ、ほとんどの稽古場で見られる光景だと思います。
しかし手を入れる時のお作法というんでしょうか、
「用意!」って声をかけてから「パン」。
「せえの!」って声で「パン」。
「いきま~す」で「パン」。
中には手と同時に「ハイッ!」て声まで掛けちゃったり。。。
え、不要っすよねぇ。手を叩く意味ねーじゃん?って思うんすケド。
その集団によって(流派によって?)さまざまです。

劇団ERAでは、「集中!」と声を掛け、全員の集中を確認してから「パン」です。
舞台上の役者だけでなく、出番を控える袖の中の役者も、スタッフも含めて。
稽古場全体の集中が求められます。

さて、この「集中!」で、いったい何を要求しているのか。

「パン」と手が入ってから「集中」してちゃダメなんですね。
「集中」で「すでにその状況に居る」状態にならなきゃいけないんです。
人物に成り切ろうとか、その状況に居ようとか、まして集中しなくちゃなんて、そういう意識がチラチラしてるうちはあかんのです。
そう考えていたらそれは役者のエゴが出てる状態なんです。

頭で思考するより、身体感覚がちょっとだけ先行している感覚。
身体表現にせよ、台本を使った稽古にせよ、
このような「すでにその状況に居る」という状態が必要です。
「集中」というものは「集中」という言葉を忘れるぐらいでないと成立しないものなんです。