2021年2月23日火曜日

博士とマリエ~最終章~

弊社に博士とマリエというキャラクターがおります。

はじめての登場は『深呼吸までの距離』(2013)。

それ以来、さまざまな作品に登場させてきました。

今回のお芝居はこの二人を堂々主役に据えてお送りいたします。

とは言え博マリが直近で登場したのは『贋作 春琴抄』ですので、

ああ、もう2017年になるんですね。

そんなになるんだ。

で、まあなぜいま博マリなのかと言いますと、

キャストを務めます1年生2人が男&女の組み合わせだから、

なのですね。

 

演劇初心者である1年生には、不幸なことに先輩がおりません。

厳密にはおりますが一緒にガッツリ稽古をしたことがありません。

 

だから手本というか見本というか、

ヒナガタというかプロトタイプというか、

「ま、だいたいこんなカンジでいいんじゃない」

というサンプルが身近にないんですね。














で、顧問二人が台本を読んでみました。

都合の良いことに顧問も男&女の組み合わせなのです。

もちろん参考程度に、って意味であって、

これが正解! だなんて露ほども思っておりませんが。

してみせて 言って聞かせて させてみる

これは上杉鷹山の名言です。

 

具体例をひとつ示したところで、

それはただ種を蒔いたにすぎません。

彼らの演技に劇的な変化は望むべくもありませんが、

こういうのは個人の中で“熟成”するんですよね。

他人の芝居を見てすぐにコピーするより、

しっかり身の内に落とし込んでから表現したほうがいい。

 

テスト期間に入っても、

頭のどこか片隅に、

芝居のことがフックしていれば大丈夫。

がんばっていきまっしょい!

 

BGM : AiNA THE END “誰誰誰”

2021年2月19日金曜日

よくやるテ


天才的な劇団員というものがおらんもんで

北島マヤみたいなのはおらんもんで

みんなで知恵を出し合って

足し算でなく、できれば掛け算で

芝居を作っていきたいのです。


さて弊社の本読みですが

キャスティングをコンバートするというテを

ずっと以前からやってまして

そうすることで自分が何を要求されていたのかがわかるし

そうすることで相手役が何をしたいのかがわかる。

自分の役に還った時に

相手の気持ちがようわかるようになる。


演出から 「動き」 を指示されるのを待つだけでは

ヒリヒリした稽古にはならんでしょうが。


でもいまはまだその時期ではないかな。


本読みしながら

「ここ、どうしても動きたい」

という衝動が自然に発動してくるようでなければ

その感覚を肌感覚として一度でも体験しなければ

コンバートしても気付きは得にくい。


「動きたい」 という境地に達するには

はじめは計算ずくでもいいかもしれないね。

そのうちに自分の中に計算式が自然に組み込まれて

任意の数値に対する最適解が自動的に得られるようになる。


解の公式を最初から持っている人は

弊社にはおらんし、いらん。

「なんでそこで動いたの」

と聞かれたら

ちゃんと説明できなければいけません。



2021年2月15日月曜日

最初にやること

きょうは台本が配られました。

〈KASHIWA GENESIS ~春風の宴~ 3.20&21 年度末決戦〉

「でぃすたんす」

ついに完成です。

約1年ぶりの新作です。

前の2作はお蔵入りしましたが、、、。


さっそくですが作業です。

宿題です。

登場人物のことを、あれこれ想像してください。


とはいえそれは根拠のある妄想でなければならない。

なんでもかんでも自由に色づけしていいってわけじゃない。

たとえば「犬を飼っている」 と想像したとして、

それが物語のどの部分につながるのか。

台本に書かれている情報を根拠にして想像を拡げなきゃいけません。

人物を膨らませるとかそういう言い方をしますがね。

まぁそんな感じです。


彼はどこで生まれ、どのように育ったのか。

誰と出会い、どんなことを学んできたのか。

描かれている時間にたどりつくまでの半生を鮮明に思い描いてください。


そして、矛盾するようですが、

用意してきたものは守るものではない。

死守するべきものではない。

稽古場で答えはどんどん変化させてよし。

というより変化させなかったら稽古の意味なし。


相手役と呼吸を合わせるように自分の役を微調整する、感じ?

そこがまたスリリングでおもしろいんですよね。


自宅でガッチリ役づくりしてくる必要はないよ。

むしろそれやったら害悪ですよ。



BGM: BattenGirls 「Swingin' Time」