私たち劇団やってますんで、
劇人(げきんちゅ)を名乗っておりますが、
演劇にかかわるとか、たずさわるとか、
たのしむとか、たしなむとか、いとなむとか、
いとおしむとか、いつくしむとか、
そのスタンスにはさまざまありましてね。
学校間格差? 残酷な言葉ですね。
お芝居を観るということは、
ある意味、非日常を体験することだから、
だから、スケジュール帳に観劇の予定が、
日常的なレベルで書き込まれている、
という状況は矛盾していますよね。
(そんな金と暇を持て余してる人になりたいもんです)
それでもたくさんの人に、
演劇を身近に感じて欲しい。
手の届く範囲に置いて欲しい。
音楽を聴いたり、
小説を読んだりするように、
もっと気軽に、
ある意味で無責任に、
カジュアルに演劇とつきあって欲しい。
そのための努力は、
私たち発信する側こそが、
しなきゃいけないことだと思うんですよね。
お客さまが苦労して歩み寄るもんじゃあない。
こちらで指定した時間と場所に、
集まっていただくだけでも感謝すべきですのに、
ましておとなしく座って観てくださるなら、
ヘタクソな芝居をお見せするのは無礼ってもんです。
親しみを覚えるってか? 稚拙な芝居の方がいいのか?
だから「高校演劇」というカテゴライズは、
私たちにとっては侮蔑に他ならないんです。
ガンバッテ演るのはあたりまえなんで、
そこを評価の軸にされるのは心外なんですよ。
一生懸命な姿勢だけで褒められるのって、
馬鹿にされてるんです。
怒るべきなんです。
劇場に足を運ぼうと思っていただくことは、
もちろん容易なことではありません。
そもそもそこをどうしたらいいのか、
私たちには明確な解がまだありません。
でも、ただひとつ明白なこと。
せっかくいらしてくださったお客さまに、
二度と来ていただけなくなっちゃったら負けなんです。
自戒の意味も籠めて言っときますが、
内輪ネタばっかりやってたらいけないと思うんです。
オタク的な題材ばかり扱ってたらダメな気がします。
なにより圧倒的な稽古量と質は必須条件じゃないのかなと。
(まぁ、時間かけりゃいいってもんじゃないですがね)
演者の自己満足が見えちゃうのってカッコ悪い。
自分たちが楽しけりゃいいって考えも否定する。
リピーターになっていただくこと、
そのための工夫がなんとしても必要なんです。
舞台に立って演劇のまねごとをするのなら、
私たちにだって責任の一端はあると思うんですよね。
「高校演劇」だからって甘えていいわけじゃない。
お客さまの快適のために自分たちは苦労する、
ってそういうことです。
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