2019年5月6日月曜日

集客力アップの件


私たち劇団やってますんで、
劇人(げきんちゅ)を名乗っておりますが、
演劇にかかわるとか、たずさわるとか、
たのしむとか、たしなむとか、いとなむとか、
いとおしむとか、いつくしむとか、
そのスタンスにはさまざまありましてね。
学校間格差? 残酷な言葉ですね。

お芝居を観るということは、
ある意味、非日常を体験することだから、
だから、スケジュール帳に観劇の予定が、
日常的なレベルで書き込まれている、
という状況は矛盾していますよね。
(そんな金と暇を持て余してる人になりたいもんです)

それでもたくさんの人に、
演劇を身近に感じて欲しい。
手の届く範囲に置いて欲しい。
音楽を聴いたり、
小説を読んだりするように、
もっと気軽に、
ある意味で無責任に、
カジュアルに演劇とつきあって欲しい。
そのための努力は、
私たち発信する側こそが、
しなきゃいけないことだと思うんですよね。
お客さまが苦労して歩み寄るもんじゃあない。

こちらで指定した時間と場所に、
集まっていただくだけでも感謝すべきですのに、
ましておとなしく座って観てくださるなら、
ヘタクソな芝居をお見せするのは無礼ってもんです。
親しみを覚えるってか? 稚拙な芝居の方がいいのか?
だから「高校演劇」というカテゴライズは、
私たちにとっては侮蔑に他ならないんです。
ガンバッテ演るのはあたりまえなんで、
そこを評価の軸にされるのは心外なんですよ。
一生懸命な姿勢だけで褒められるのって、
馬鹿にされてるんです。
怒るべきなんです。

劇場に足を運ぼうと思っていただくことは、
もちろん容易なことではありません。
そもそもそこをどうしたらいいのか、
私たちには明確な解がまだありません。
でも、ただひとつ明白なこと。
せっかくいらしてくださったお客さまに、
二度と来ていただけなくなっちゃったら負けなんです。
自戒の意味も籠めて言っときますが、
内輪ネタばっかりやってたらいけないと思うんです。

オタク的な題材ばかり扱ってたらダメな気がします。
なにより圧倒的な稽古量と質は必須条件じゃないのかなと。
(まぁ、時間かけりゃいいってもんじゃないですがね)
演者の自己満足が見えちゃうのってカッコ悪い。
自分たちが楽しけりゃいいって考えも否定する。
リピーターになっていただくこと、
そのための工夫がなんとしても必要なんです。

舞台に立って演劇のまねごとをするのなら、
私たちにだって責任の一端はあると思うんですよね。
「高校演劇」だからって甘えていいわけじゃない。
お客さまの快適のために自分たちは苦労する、
ってそういうことです。

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