2024年12月3日火曜日

演じてみたくなるキャラを造形したいよね

部活って残酷です。

いつか必ず終わりが来るんです。

そしてほとんどの場合、引退するともう二度と舞台に立つことはない。

たぶん。

いったい3年間で何本の公演に携われるでしょう。

学校の事情にもよるでしょうが、ウチの場合は年間たったの5~7本。

だから1回1回の舞台を大切にしたいのです。

手を抜いていい公演なんかあるわけがないんです。

誰かに観てもらうのだから、全力でやらないとダメですね。

そして、振り返って、「全作が代表作」と言えるようじゃなけりゃね。

創作するのなら、その他大勢の無個性な、員数合わせの役を作ったらダメですよ。

思わず演じたくなるような、魅力ある登場人物を造形せんといかんのです。

物語を進行するために奉仕するだけの役は、自分だったら嫌ですね。

2024年11月18日月曜日

2024校内公演アンケート『蝸牛ナイとメア』

掲載の許可をいただいたご意見です。

〇作品全般についてのご感想をお書きください。

・結末がとても怖いなと思いました。ボケが面白かった。

・言葉回しがとても面白かったです! いたるところに「遊び」の要素が含まれていると思いました。言葉遊びなど、面白く、楽しかったです!

・役者さんの演技、演出、衣装や小道具など、さまざまなところ、細かいところまで、すべてがひとつの世界観のためにつくりこまれていて、とても素敵なものを観せていただきました。言葉遊びがたくさん詰めこまれた楽しい作品でした。ありがとうございました。

・けいこを積み重ねていること、脚本がよく練られていることが分かり、楽しめました。

・スタイリッシュな明転がうまいです。題材がずっとわからないまま進む感じが楽しかったです。ラストにかなりどんでん返しをしてくる作品の中でも、最初からわかってしまうものもある中で、これは最後まで全然わからなくて、見せ方がとても上手いなと思いました。

〇役者の演技についてのご感想をお書きください。

・迫力があってすごいなと思いました。

・セリフもききとりやすく、とっても上手だと思いました!

・おひとりおひとり、独特の雰囲気があり、素敵でした。坊ちゃんは本当に良い意味で精神的に幼いような、外見と中身の年齢の間に少し違和感があったり、リリスは赤いリップとワンピースが舞台でよく映えていてお姉さん!って雰囲気だったり……コホミンで見たときの緞帳が上がった瞬間の良い意味での気味悪さが忘れられません。本当に人か人形かわかりませんでした。ハイカラ人魚さんも、他の役者さんももちろんですが、発声が本当にきれいで(あと立ち姿も!)好きです。本当に全員1年生なんですか??

・とてもすばらしい演技でした。感情表現がすばらしい。

・なぎさ役の動きのつけ方を本当に参考にしたいです!!声の張りが御三方本当にうまくて、同じ一年とは思えないくらいです。最後の操り人形ゾーンが両隣の二人もすごく揃っていてとても練習したのかな~と、最後赤ホリと同時に倒れるキレと揺れる腕のコントラストが綺麗でした!!

〇音響・照明・舞台美術などについてのご感想をお書きください。

・いすの形が怖いなと思いました。

・場面によって照明などが細かに切り変わり、状況の変化がわかりやすかったです。暗転するところびっくりしました!

・最初に書いたようにすべてが世界観を構成されていてきれいでした。音響さん、BGMはあまり使わず、ひとつひとつ効果的にピンポイントで使われているなと感じました。照明さん、なんといっても一番最後の赤ホリみたいなやつが印象的でした。校内公演でここまで多彩にできるの、すごく羨ましいです。

・遊びと現実の切りかえのタイミングがよかったです。

・ボックス2個で壁・ベッド・ベンチと活用しているのがすばらしいです!学校に照明セットがあるんですか!!中央の椅子はこれ用に作ったんですかね……?

〇あなたはどんな「遊び」が好きですか?

・ボールあそび以外

・ゲーム全般・手遊び

・演劇が好きです

・おにごっこ。走るのはたのしいので




2024年11月6日水曜日

劇団員が日誌に書いていたこと

11月5日火曜日:担当 リア

先日の秋鯛の茶話会を開き、他校の方や一般のお客様からいただいたアンケートを読みました。

自分たちの好きなシーンや工夫した場面、各登場人物の良さが伝わっていると読んでいて感じることができました。

難しい内容ということもあり、一度の観劇で全てを理解するのは至難の業だと思うのですが、独自の解釈をしている方もいて面白かったです。

秋鯛は終わりましたが、校内公演を行うとのことなので、動画を見て、より良いものを作れるよう努めてまいります。




2024年7月12日金曜日

夢を仕掛けとして扱う難しさについて考えてみた

夢オチについて考えてみた

最後の最後に「実は夢でした~😊」で許されるにはどうすればよいのか

夢のパートが圧倒的に面白ければよいのではないか

なんとか逃げ切れるのではないか

パワーで押し切ることができるんじゃないだろうか

でもすべてのお客さまにご納得いただくことは

つまり

すべてのお客さまに面白がっていただくのは

むずかしいんじゃないか

あるいは

無理なんじゃないか


ということなら初めから夢であることを提示してしまうのはどうか

そうしたら舞台でどれだけ突飛な物語が展開しても

「だって夢なんだもん」のひと言で説明が可能である

しかしそれでいいのか


覚醒時には理性に隠蔽されている

深層心理がのっと顔を出すのが夢である

ならば舞台で展開する出来事は

主人公の抑圧された願望の合わせ鏡

あるいは

主人公の抱える心の闇

「これは夢ですよ」と事前に提示して

ドロドロした黒い欲望や

ヒリヒリした心の傷を描くことは

果たしてエンターテインメントたりうるか


荘子の『胡蝶の夢』によると人生は果敢ないものらしい

テーマとして「人生の果敢なさ」は適切なのであろうか

夢のメカニズムには解明されていない部分も多いと聞く

物語を紡ぐにあたっての方便として夢を使うことは

まして夢そのものを物語の主眼として扱うことには

いささかの躊躇を禁じ得ないです


bgm:Blur『Song2』